日本株3指数を比べる

日本株式を代表する指数として、日経平均、TOPIXがあります。 ここに読売333指数が2025年3月に追加されました。 この記事では、日本株式を代表する3指数について比較します。

シミュレーション条件と結果

2025年3月26日を100として、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、eMAXIS Slim 国内株式(読売333)の基準価額を2026年8月24日まで比べました。 この期間の終点では日経平均が176.6、TOPIXが149.8、読売333が153.9となり、同じ国内株式の比較でも差がつきました。 ただし、読売333の公表開始は2025年3月24日で、今回使える履歴は約17か月です。

3指数の違い

日経平均株価(日経225)は、東京証券取引所プライム市場の225銘柄を対象に、株価を基準に計算する株価平均型の指数です。1

TOPIXは、日本株市場を広く対象にし、浮動株を考慮した時価総額加重型の指数です。2

読売株価指数(読売333)は、流動性と浮動株調整時価総額を考慮して選んだ333銘柄を、等ウェートで組み入れる指数です。3

この3方式は、株価の高い銘柄、企業規模の大きい銘柄、各銘柄を均等に扱う設計という違いを持ちます。 方式の違いから結果の差を考えることはできますが、今回のグラフだけで差の原因を一つに決めることはできません。

各指数の上位業種

基準日と分類をそろえて比べるため、eMAXIS Slim 3商品の月次レポートで共通して確認できる2026年7月31日付の資料を比較に使います。 いずれも東証33業種です。 日経平均、TOPIX、読売333はいずれも月報に記載された連動ファンドの組入比率(構成比)です。

日経平均は電気機器37.5%、小売業11.7%、情報・通信業10.7%が上位でした。4 TOPIXは電気機器20.8%、銀行業12.3%、卸売業7.4%が上位でした。5 読売333は電気機器13.7%、化学8.1%、情報・通信業7.0%、機械6.6%が上位でした。6

月次レポートに表示された値を比べると、電気機器の比率は3商品とも最大で、その中では日経平均が最も高くなっています。 TOPIXの特徴として、銀行業の組み入れ比率は12.3%でした。 グラフでは日経平均が最も伸びていました。 最近の半導体銘柄の好調も日経平均の伸びの要因の一つかと思います。

公式基準価額から資産指数を作る

比較には、三菱UFJアセットマネジメントの投信情報APIから取得した3商品の基準価額を使いました。7 掲載されているデータから、3商品に共通する日付を確認しました。

基準観測日は3商品すべてで値がある2025年3月26日とし、その日を各100にそろえました。 その後は各月について、3商品に共通する日付のうち月末以前で最も遅い日を選び、2025年4月から2026年8月まで17か月分を加えました。 資産指数は、各商品の基準価額を基準観測日の基準価額で割り、100を掛けた値です。

資産指数=各観測日の基準価額2025年3月26日の基準価額×100\text{資産指数}=\frac{\text{各観測日の基準価額}}{\text{2025年3月26日の基準価額}}\times100

ここで比べているのは指数の公表値ではなく、指数への連動を目指す投資信託の基準価額です。 基準価額には指数の値動き以外の要因も影響し得るため、指数そのものの騰落率と同一ではありません。

図で値動きを読む

図の横軸は観測年月、縦軸は2025年3月26日を100とした資産指数です。 点は各月の共通日付に対応し、日経平均、TOPIX、読売333はすべて実線で示しています。 色と凡例で系列を区別します。

2025年4月の値は日経平均95.6、TOPIX95.9、読売333は96.6までいったん下がりました。 その後、日経平均は2026年6月に188.9まで上がってから、2026年8月には176.6へ戻りました。 TOPIXと読売333は2026年8月にそれぞれ149.8と153.9で、今回の終点では日経平均より低い位置でした。

  • 日経平均
  • TOPIX
  • 読売333

この図から読み取れるのは、同じ起点と共通日付で見た期間内の推移です。

「株価で平均する日経平均」「企業規模を反映して広く配分するTOPIX」「各銘柄を均等に扱う読売333」という日本株を表す3つの指数をグラフ化しました。 投資家にとって、この3本は優劣を競う表ではなく、同じ日本株のどの側面を切り取って見るかを確かめるための材料です。

この比較から言えること、言えないこと

今回の17か月間の結果では、日経平均が最も高く、TOPIXが最も低く、読売333はその間でした。 これは2025年3月26日から2026年8月24日までの月次選択点に限った観測です。

読売333は2025年3月24日に公表が始まった新しい指数であり、日経平均やTOPIXのような長い同条件の履歴はまだありません。 そのため、今回の比較を長期実績、指数設計の優劣、将来の投資判断へ読み替えることはできません。 比較期間、観測日、分配金の扱い、手数料などの条件を変えれば、基準価額の結果も変わり得ます。

参考資料

リンク先と内容は2026年8月30日に確認しました。

脚注

  1. 日経平均の公式ガイドブックを参照しました。 ↩

  2. 日本取引所グループのTOPIX公式ページを参照しました。 ↩

  3. 野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングの公式告知とeMAXIS Slim 国内株式(読売333)の公式目論見書を参照しました。 ↩

  4. eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)月次レポート(2026年7月31日)を参照しました。 ↩

  5. eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)月次レポート(2026年7月31日)を参照しました。 ↩

  6. eMAXIS Slim 国内株式(読売333)月次レポート(2026年7月31日)を参照しました。 ↩

  7. 三菱UFJアセットマネジメントの投信情報APIとWeb API利用規約を参照しました。 ↩